コミュニケーションが苦手な口下手&コミュ障はたった1つの「思い込み」を捨てなさい


コミュニケーションが苦手で口下手&位コミュ障を自覚している方は、たった1つの「思い込み」を捨てれば大丈夫です。

会話が弾まないし話しかけるのが怖いと思う

前回の記事(こちら)で、他人にあまり興味がなく、コミュニケーションが苦手なのですがという疑問を扱いました。その後「他人に興味がないわけではないが、会話が弾まないし話しかけるのが怖い場合はどうすればいいでしょうか」という疑問を20代の方から頂きました。どのように考えれば良いのでしょうか?

会話が弾まない、話しかけるのが怖いという悩みは、実は簡単なトリックから起きていることなのです。

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水槽のテストという実験をご存知でしょうか?

  • 水槽の中に大きな魚と小さな魚を泳がせておきます。すると大きな魚が小さな魚を食べてしまいます。
  • そこで、水槽の真ん中に透明なガラスを仕込みます。すると大きな魚は小さな魚を食べようとし、何度もガラス板にぶつかり痛い思いをします。
  • 最終的には大きな魚は小さな魚への興味を失ってしまいます。

興味深いのは、ガラス板を取り除いた後も、大きな魚は小さな魚のいる領域に決して移動しようとしないことです。

魚は基本的にはガラスの板のように、物理的なモノだけから心理的な影響を受けます。しかし人間には、物理的なモノでないのに、ガラスの板の働きをする何かがあります。それは何でしょうか?

人間が、見えないガラスの板を作ってしまう原因とは

人間特有の、物理的なモノ以外からガラスの板を作ってしまう要因。それは記憶や体験と結びついた言葉です。たしかに鳥や動物も、過去の記憶(恐怖、喜びなど)から影響を受けます。しかし、それを言葉に変え強固にしてしまうのは、人間に特有のことです。

会話が弾まない、話しかけるのが怖いという思いは、実は簡単なトリックから起きています。

  • 会話が弾まないと思う人は、面白い話しなきゃ、何か話のネタないかな、自分は面白い話が苦手。こういった言葉を、自分に何度も投げかけているはず。
  • 話しかけるのが怖いと思う人は、話が合わなかったらどうしよう、無視されたらどうしよう、自分は嫌われているかも。こういった言葉を、自分に何度も投げかけているはず。

こういった言葉は、過去にたまたま面白い話ができなかった記憶、話している途中に割り込まれてしまった記憶、話が無視された(気がした)記憶などが絡み合って、強固になってきます。まるでヘドロとからみ合って、重くなった船のいかりのように、あなたを縛っているのです。

実際には、面白い話をしなければならない理由もなければ、話を無視されたのではなく、たまたま相手が別のことに興味があっただけであることも多いのですが、自らの言葉によって、自らにありもしないプレッシャーを与え続けて体が硬くなっているだけなのです。無数のいかりを張り巡らされて、出航できなくなった船のようです。

人は無意識のうちに脳内で自己ツイートをしている

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最近の研究で、人は無意識のうちに、様々な言葉を数秒に1度ツイートしているという説が出てきています。「話が合わなかったらどうしよう」と思っている人は、このような言葉に、無意識下で1日に何度となくさらされている可能性が高くなります。これでは、人を前にすると会話が弾まないし話しかけるのが怖いと口の周りが堅くなり、肩に力が入ってしまっても無理はありません。

もしそうなってしまったら、あいさつやちょっとした確認程度の会話に成功するたびに、今日も話せた!という言葉を、あなた自身が意識的に繰り返し、脳内ツイートする必要があります。話す機会が少ない日はコンビニの店員に何か質問してやり取りができたら、今日も話せた!(しかも知らない人と!)と脳内ツイートしていきます。これはすぐに効果が出始めますが、90日間続けることで、過去の言葉が消去され上書きされると言われています。

結果を急ぐ場合には、鏡に向かってツイートするとより効果が出ます。スマホのカメラは鏡がわりになりますから、とても便利です。オリンピック選手は競技の前に、何度もこのようなイメージトレーニングをしています。

会話が弾まないし話しかけるのが怖いという人は、毎朝起きた時点から、今日も話せないかもとプレッシャーを自ら繰り返し設定し、失敗のためのトレーニングを何度も重ねているのです。その結果、妙に硬くなったり気づかいが過ぎたりして、会話のリズムがおかしくなっていることが大半です。なにも考えないようにするだけでもずいぶんましですが、今日も話せた!という言葉を、あなた自身が意識的に繰り返し、脳内ツイートするともっと効果的です。

コミュニケーションが苦手な口下手&コミュ障が消し去るべきたった1つの思い込みは、「話せないかも」という脳内ツイートです。

コミュニケーション力は、小さな成功体験の積み重ねです。幼いころから自然体の会話をしている人は、たまたま自分の話に周囲が大笑いしてくれたことをよく覚えています。そして、今日もうまく話せると脳内ツイートしているだけなのです。そして、気持ちに余裕があるため、ウケなければウケないでいいと余裕を持って語りだし、得てしてそういう場合には適切な「間」が生まれ、相手も話が分かり大笑いするものです。そしてこの経験が言葉になり、良い意味での洗脳が続いていくのです。

あなたにさらにプレゼント「9割の人は……」

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「今日も話せた!」という脳内ツイートが効果的であることはご理解いただけたと思います。ただし、初めから100%成功するわけではなく、90日間の間で徐々に成功率が上がっていくイメージを持っておいてください。

ここまで読んで頂いたお礼に、「今日も話せた!」の脳内ツイート以外の観点を1つプレゼントします。

それは「9割の人は、話を聞いてもらう方が好きだという事実」です。実はあなたに対して、面白い話やためになる話を求めている人はまずいません。基本的にはしっかりとした聞き役ができれば十分です。

『閑さや岩にしみ入る蝉の声』という有名な俳句があります。岩でさえも、蝉の声を聴くことができるのです。人の話を聞くなら、岩ですら十分可能なのに、ありもしない、面白い話をしなければならないといった条件をつけ、勝手にハードルを上げて自分を苦しめているのが本当の姿なのです。

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