7つの習慣 第2の習慣「目的をもって(終わりを思い描くことから)始める」


多くのビジネスマン(会社員、営業マン)が基本的な規範としている「7つの習慣」。この記事では7つの習慣の第2の習慣「目的をもって始める」(終わりを思い描くことから始める)についてわかりやすく説明します。

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▼広告代理店での営業マン、教育産業での部長職を経て、キャリアアドバイザー(講演+インターネット事業)として独立した筆者が、ホンモノの成功者を輩出するために執筆しています。

▼7つの習慣の全体像は以下の記事にあります。

7つの習慣の要約〜内容のまとめと解説〜

7つの習慣 第2の習慣「目的をもって(終わりを思い描くことから)始める」

7つの習慣とは 背景と全体像

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・「7つの習慣」はアメリカで経営学を研究したコヴィー博士の理論であり、世界で3000万部以上の販売数を記録しています。

・人はラクダ(日本的に言えば羊)のような受け身の姿勢から、獅子のような我が強い過渡期を経て、幼子(おさなご)のような素晴らしいバランスに至るという「ニーチェの3態」が土台にあります。

7つの習慣を暗記しようとして苦戦している人がいますが、「ニーチェの3態」を意識することで、一瞬にして理解できます。

受け身で周りに流されやすいラクダ(羊)を脱するために 第2の習慣 目的をもって始める

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第2の習慣を理解するために、あなたが幼稚園児や小学校低学年だったころを思い出してください。

・放課後にどんな遊びをするかはその日の気分で異なる。
・帰宅後、やらなければ叱られるので宿題に手を付ける。
・宿題が終われば気になるテレビを見て、気になるまんがを読んで過ごす。

こういった無計画の姿勢はどの子どもにも共通します。これは西洋のラクダのイメージにつながります。日本的に言えば、家を建てられないため寒くなれば震え、牧草を植えられないためお腹がすけば鳴いて訴えるような、いつも受け身である弱い存在である「ラクダ(羊)」のイメージに象徴されます。コヴィー博士は、子どもや物事に失敗する大人を観察し「無計画に行動する」という行動パターンを発見しました。

大の大人であれば行動は180度異なります。

・終業後に飲みに行くのか勉強に充てるのかを事前に計画している。
・帰宅後、今後の仕事をスムーズに進めるために必要な準備をしておく。
・仕事が終われば休憩も取るが、将来の足しになるような読書をして過ごす。

このような習慣を、7つの習慣のなかの第2の習慣「目的を持って始める」と言います。いかがでしょうか?ほとんどの人がクリアしている7つの習慣の第1の習慣「主体的である」に比べれば、出来そうでできていないことが多いのではないでしょうか?

・終業後は将来に備えるというより、飲みや食事で終わってしまうことが多い。
・帰宅後、すべきこと(企画書の素材集めなど)は分かるがつい寝てしまう。
・将来の足しになるような読書や資格学習まではなかなか手が出ない。

このような状況から、第2の習慣「目的を持って始める」を身につけるためには次の言葉を脳に刷り込むだけで十分です。

「家は2度建つ」

「人は無意識下で日に1万回の自己ツイートをしている」

第2の習慣 目的をもって始める=家は2度建つ

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第2の習慣「目的をもって始める」というのは、言葉そのものは小学生でも理解できるものですので、誤解されている場合が多いと思います。

「目的をもって始める」を理解するためには、「家は2度建つ」という言い回しを理解する必要があるでしょう。言うまでもなく土地や家は高額であり、親から相続せずに自力で建てるのはとても困難です。しかし家を建てた人に共通するのは、どこかで「家を必ず建てる」と決意したことです。場所はここが良い、部屋数は、庭は、など具体的なイメージが固まることで、銀行にローンの相談に行ったり、仕事に熱が入ったりするものです。そして長い時間をかけてようやく家は建ちます。

このプロセスのなかで家主は「家を2度建てた」ことにお気づきでしょうか?1回目の建築は頭の中でのことです。場所、部屋数、庭など具体的なイメージを以って家が建てられています。

多くの人がここで頭の中で家を建てることをイメージして、そこから努力するののだなと短絡的に考えてしまいます。しかしそれは誤りです。多くの成功者が意識している「潜在意識のはたらき」がすっぽり抜け落ちています。

第2の習慣は「人は無意識下で日に1万回の自己ツイートをしている」の概念に支えられる

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あなたが大きなクルマだとします。するとそれなら自分は運転手だとイメージする方も多いでしょう。

しかしそれは大きな誤りです。あなたというクルマは自動運転装置で動いているのです。確かにあなたは、例えばコンビニで肉まんを買うかあんまんを買うか選択するように、1日に何度となく選択を行っています。しかし潜在意識はその32.3倍の選択を無意識のうちに行っていると心理学的に明らかになっています。例えばあなたは出かける前に電気のスイッチを消したりスマホをカバンやポケットに入れるかもしれませんが、これはよほど意識しない限り脳の「自動運転装置」が担当しています(その証拠にスイッチを消したかどうか家を出た後気になることが多い。たいてい消されている)。

そして俗説ではありますが、最近「人は無意識下で日に1万回の自己ツイートをしている」という考え方が出てきました。この回数などの科学的裏付けはともかく、気づかない自己ツイートというのは面白い発想です。例えば人前で話すのが苦手だとの思いがある人は、脳内で何度も「今日も話に失敗する」とセルフツイートがなされますので、確実に失敗します。

逆に「家を建てる」ということをしっかりとイメージできていれば、脳内でそのことは繰り返しセルフツイートされ刷り込まれ、脳はそのことを実現するような自動運転プランを勝手に立ててしまいます。どうしても思いつかなかったアイデアが、ふとした調子に湧いてきたことがあると思います。これは脳の自動運転の産物です。

第2の習慣「目的をもって始める」を人生のスパンで考えていたコヴィー博士

ここまで7つの習慣の第2の習慣「目的をもって始める」を身近な例で説明しました。しかしコヴィー博士の「目的をもって始める」の概念はもっと広く、原文では「Begin with the End in Mind」となっています。このEndには人生の終わりというイメージも含まれています。つまりコヴィー博士は、天国に行くときに自分の人生を振り返ってどのように意味づけしたいかをまず決めておきなさいと教えているのです。

18歳から38歳の「ぶるぺんなう世代」にとっては、人生の終わりはまだイメージが湧きにくいものですので、25歳、30歳、35歳のような節目の設定をしてもよいでしょう。コヴィー博士は人生の目的を言葉で表して書いておくことを強く勧めています(ミッションステートメント)。

ちなみに筆者のミッションステートメントとは以下の通りです。

・高校生から30代程度までの人に、適切なキャリア育成をアドバイスする。
・お金が貯まったら、タワーマンションではなく無料自習室付の平屋建てを建てる。
・最終的に地方に移住し、地域に貢献するライフデザインを設計する。

このようなミッションステートメントから逆算していくつかの目的を設定していくのがよいだろうというのが、コヴィー博士の考え方です。

【まとめ】7つの習慣 第2の習慣「目的をもって始める」

・「家は2度建つ」という言葉をまず理解する。

・「人は無意識下で日に1万回の自己ツイートをしている」という脳の自動運転の仕組みを一刻も早く理解する。

・可能であれば徐々に人生のミッションステートメントを考え始める(30代でないと厳しい気もしますが、20代で固まっている人もいます)。

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